複数マーケットを 1 ストアで運営しているマーチャント向けに、ストアの主通貨以外でギフトカードを発行・販売できるようになった。発行から利用まで額面はそのままの通貨で保持され、購入時と利用時の為替変動の影響を受けない。
USD ストアの「$10 ギフトカード」が、カナダの顧客のチェックアウト画面では C$14.07 と表示されてしまう。購入と利用の間で為替が動くと残高も変動した。
EUR で発行したギフトカードは €50 のまま顧客に届き、利用時も €50 のまま。為替変動の影響を発行から利用まで受けない(end-to-end)。
ローカル通貨ギフトカードを作成するときに、以下のどちらの償還ルールで運用するかを選ぶ。選択は作成後に変更できない。
発行した通貨のマーケットでしか使えない。残高表示も購入体験も完全固定。FX エクスポージャ=ゼロ。「自国の顧客には自国通貨ギフトカード」というシンプル運用向け。
マーチャントが運営する どのマーケットでも使える。償還時のレートでその場で換算される。海外旅行・越境ギフト需要に強い。
| 項目 | 従来(主通貨のみ) | ローカル通貨ギフトカード |
|---|---|---|
| 発行通貨 | 主通貨のみ | 運営マーケットの任意の通貨 |
| 顧客への表示 | $10 → C$14.07 のような FX 換算表示 | 発行通貨そのまま 表示 |
| 残高の安定性 | 為替変動で実質的な残高が増減 | 通貨建てで固定 |
| 利用範囲 | 主通貨建てなので FX 換算が常に介在 | 「発行通貨のみ」or「任意通貨」を作成時に選択 |
| 変更可否 | — | 作成後の利用範囲変更は不可 |
| 発行経路 | ギフトカード商品 or Admin から発行 | マーケット通貨建ての商品をマーケットカタログに公開 / Admin の「ギフトカード」から直接発行 |
単一ストアから複数マーケットへ販売しているマーチャントが対象。マーケットごとに別ストアを建てている構成のことではない。
「自分が運営しているマーケット通貨」での発行が前提。運営していない通貨を発行できるとは記載なし。
該当マーケットの通貨で価格を設定したギフトカード商品を作成する。
商品をその市場のカタログに紐付けると、そのマーケットの顧客に表示される。
Admin の「ギフトカード」セクションから個別にローカル通貨で発行することもできる(B2B・カスタマーサクセス対応用途)。
ギフトカードが主通貨建ての金額値だけでなく、発行通貨そのもので持たれるようになる。会計・残高集計の設計を「通貨ごと」に切る必要がある。
「発行通貨のみ可」と「任意通貨可」は 作成後変更不可。商品種別を分けて設計する(同じ €50 でも別 SKU 化)か、デフォルトポリシーを 1 つに統一する判断が必要。
パターン B(任意通貨)を選ぶと、利用時点のレートで換算される。マーチャント側に 償還タイミング依存の差損益が出る可能性がある。経理処理の取り扱い方針を先に決める。
商品としての販売は 該当マーケットのカタログに公開するのが正規ルート。Markets / カタログ機能の構成と密結合なので、Markets 未利用ストアは前提から外れる。
発表記事の中では Admin 画面の運用フローの説明のみで、giftCard リソースの API スキーマ変更や Webhook ペイロードへの通貨フィールド追加についての具体的記載は 記載なし。外部 OMS / POS / 会計連携を組んでいる場合は事前検証が必須(特に currency フィールドのフォールバック処理)。