Action Required / API

Storefront MCP のカートツールが廃止
UCP Cart MCP への移行が必要

Storefront MCP の get_cart / update_cart が非推奨に。UCP 準拠の Cart MCP(新エンドポイント /api/ucp/mcp)へ移行する。旧ツールは 2026年8月31日 まで維持。

このページの構成
  1. そもそも何が変わるのか(30秒で理解)
  2. 新旧マッピング図解
  3. 旧 vs 新(Storefront MCP vs UCP Cart MCP)
  4. 移行でやること(4ステップ)
  5. 要注意ポイント(PUT セマンティクス等)
  6. 技術者が押さえるべき5つのポイント
  7. 業務に活かせる3つのユースケース
  8. 提案で使える1行サマリ

1そもそも何が変わるのか

エージェント(AI)がストアのカートを操作するための MCP ツールが、Shopify 独自の Storefront MCP から、業界標準 UCP(Universal Commerce Protocol)準拠の Cart MCP へ移行する。
get_cart / update_cart2026年8月31日まで動くが、以降はドキュメントもすべて新ツール前提になる。
非推奨

旧エンドポイント

https://{shop}.myshopify.com/api/mcpget_cart / update_cart が対象。

新エンドポイント

UCP Cart MCP

https://{shop-domain}/api/ucp/mcp。UCP カート機能 dev.ucp.shopping.cart(version 2026-04-08)を実装。

期限

2026年8月31日

旧ツールはこの日まで維持。それまでに移行を完了させる必要がある。

2新旧マッピング図解

旧 : Storefront MCP /api/mcp get_cart update_cart (create / cancel は無し) 新 : UCP Cart MCP /api/ucp/mcp create_cart 明細+購入者コンテキストで新規作成 get_cart 現在のカート状態を取得 update_cart 中身を丸ごと置き換え(PUT) cancel_cart カートをキャンセル(要 idempotency-key) + 全リクエストに meta.ucp-agent.profile を付与
UCP(Universal Commerce Protocol)とは : AI エージェントがストアのカートを横断的に扱うための共通仕様。今回の Cart MCP は UCP のカート機能 dev.ucp.shopping.cart(version 2026-04-08)に準拠する。旧ツールに無かった create_cart / cancel_cart が加わり、ライフサイクル全体をカバーする。

3旧 vs 新の比較

項目旧 : Storefront MCP新 : UCP Cart MCP
エンドポイント https://{shop}.myshopify.com/api/mcp https://{shop-domain}/api/ucp/mcp
ツール 2種 get_cart / update_cart 4種 create / get / update / cancel
準拠仕様 Shopify 独自 UCP dev.ucp.shopping.cart(2026-04-08)
meta オブジェクト 記載なし 全リクエストに ucp-agent.profile が必要。cancel は idempotency-key(UUID)も
update の意味 記載なし PUT 完全置換(毎回全 line_items を送る)
サポート期限 2026-08-31 まで 今後の標準

4移行でやること(4ステップ)

1

エンドポイントを差し替え

get_cart / update_cart の呼び先を /api/ucp/mcp の Cart MCP ツールへ。

2
meta

meta を全リクエストに付与

ucp-agent.profile を必ず含める。cancel_cart には idempotency-key(UUID)も。

3

PUT セマンティクスに合わせる

update_cart は完全置換。毎回 完全な line_items 配列を送る。

4

スキーマを更新

全カートツールの新しい request/response スキーマを確認し、アプリを合わせる。

詳細は Cart MCP のドキュメントshopify.dev/docs/agents/carts-and-checkout/cart-mcp)を参照。移行猶予は 2026年8月31日 まで。

5要注意ポイント

update は PUT = 完全置換
個別フィールドのパッチではない。1点追加したいだけでも、既存の明細を含む完全な line_items 配列を毎回送らないとカートが消える。
cancel_cart は冪等キー必須
meta["idempotency-key"] に UUID を入れる。リトライ時の二重キャンセルを防ぐための仕組み。

6技術者が押さえるべき5つのポイント

UCP

1. Shopify 独自 → 業界標準 UCP へ

カート操作が UCP dev.ucp.shopping.cart(2026-04-08)に準拠。エージェント連携をベンダー横断の標準に寄せる動き。

2 4

2. ツールが 2 → 4 に拡張

旧は get/update のみ。新は create_cart / cancel_cart が加わりカートのライフサイクル全体を扱える。

3. update は PUT(冪等な完全置換)

差分パッチではなく状態のリプレイス。クライアント側で完全な明細を組み立てる設計に変える必要がある。

meta

4. meta にエージェントプロファイル必須

全リクエストに ucp-agent.profile。cancel は idempotency-key(UUID) も。共通のリクエストラッパを1本用意すると楽。

5. 期限は 2026年8月31日 = Action Required

旧ツールはこの日まで維持されるが以降はドキュメントも全て新ツール前提。エンドポイントURL(myshopify.com/api/mcp{shop-domain}/api/ucp/mcp)とスキーマ差分を、期限前に洗い出して切り替える。

7業務に活かせる3つのユースケース

AI
USE CASE 1

AI 買い物アシスタント/エージェントコマースの標準準拠化

課題
Storefront MCP の独自カートツールで実装した AI 接客ボットが、8月31日で動かなくなるリスクを抱えている。
打ち手
Cart MCP(/api/ucp/mcp)へ移行。create/get/update/cancel の4ツールでカート操作を完結させる。
効果
UCP 標準準拠になり、将来のエージェント連携先(他ツール・他プラットフォーム)とも接続しやすくなる。
技術メモ
共通リクエストラッパで meta.ucp-agent.profile を自動付与。cancel だけ UUID 冪等キーを生成して差し込む。
USE CASE 2

PUT セマンティクス対応でカート同期ロジックを堅牢化

課題
旧実装が「1品ずつ追加」の差分前提で、UCP の完全置換 PUT に移すと明細が飛ぶバグを起こしやすい。
打ち手
クライアント側にカート状態のソース・オブ・トゥルースを持ち、update のたびに完全な line_items 配列を再構築して送る。
効果
並行更新やリトライでもカート内容が破綻せず、冪等な同期が保てる。
技術メモ
get_cart で最新状態を取り→ローカルにマージ→完全配列で update、の順序を徹底。cancel は idempotency-key で二重実行を防止。
USE CASE 3

期限逆算の移行計画をチーム/クライアントに提示

課題
MCP カート連携を持つ複数アプリ/ストアで、誰がいつ何を直すかの棚卸しができていない。
打ち手
get_cart / update_cart の呼び出し箇所を全リポジトリで grep → 影響範囲を一覧化 → 8/31 から逆算した移行スケジュールを引く。
効果
Action Required の見落としによる本番停止を回避。移行工数を早期に見積もれる。
技術メモ
エンドポイント文字列(/api/mcp)とツール名で検索するとヒットしやすい。移行後は新スキーマでの結合テストを CI に追加。

8提案で使える1行サマリ

「Storefront MCP のカートツール(get/update)は 2026年8月31日 で廃止。
UCP 準拠の Cart MCP(/api/ucp/mcp・create/get/update/cancel の4ツール)へ移行が必要。
update は完全置換の PUT・全リクエストに meta.ucp-agent.profile・cancel は冪等キー必須——この3点を押さえて期限前に切り替える。」