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EU の「€3 輸入関税」に Shopify が自動対応
2026年7月1日から、少額貨物の免税がなくなる

EU が €150 未満の輸入免税を廃止し、関税分類(tariff line)1 行あたり一律 €3 を課すルールを 7/1 に開始。Shopify Managed Markets / 輸入関税・税額計算を使っていれば、この €3 は自動で計算・表示・徴収される。設定変更は不要。

このページの構成
  1. 何が変わるのか(30秒で理解)
  2. €3 の数え方 : tariff line 単位で加算
  3. 誰が影響を受けるか
  4. 2つのプロダクトでの対応の違い
  5. 料金の内訳(€3 は VAT とは別)
  6. マーチャントがやること(実質ゼロ)
  7. 技術者が押さえるべき5つのポイント
  8. 業務に活かせる3つのユースケース
  9. 提案で使える1行サマリ

1何が変わるのか

EU はこれまで €150 未満の輸入を免税 にしていた。
2026年7月1日から、その免税枠を廃止し、関税分類(tariff line)1 行につき一律 €3 の関税を課す(対象は €150 以下の適格注文)。
Shopify Managed Markets / 輸入関税・税額計算を使っていれば、この €3 は 自動で計算・表示・徴収 される。設定変更は不要。
〜6/30

これまで : €150 未満は免税

EU 外から届く €150 未満の小包には輸入関税がかからなかった(免税枠あり)。

7/1〜

これから : 分類ごとに一律 €3

免税枠を廃止。€150 以下の適格注文に、tariff line 1 行あたり €3 を課税。Shopify が自動徴収。

2€3 の数え方 : tariff line 単位で加算

税関は、1 つの小包に含まれる ユニークな関税分類(tariff classification line) の数を数え、その 1 行ごとに €3 を課す。同じ分類が複数入っていても、その分類は 1 行として €3。

小包 A アパレルのみ 分類 1 種 €3 小包 B アパレル / 化粧品 靴 / ジュエリー 分類 4 種 €3 × 4 €12 分類の数だけ €3 が積み上がる
小包の中身ユニークな tariff line€3 徴収額
アパレルのみ1€3
アパレル + 化粧品 + 靴 + ジュエリー4€12
数えるのは 商品点数ではなく「分類の種類数」。同じアパレルを 10 点入れても、分類が 1 種なら €3。多品目をまとめた越境ギフトセット等は、種類が増えるほど €3 が積み上がる点に注意。

3誰が影響を受けるか

対象

EU 外 → EU に発送

EU 域外から EU の顧客へ発送するストア。€150 以下の適格注文が対象。

対象

UK 発も含む

イギリスから EU への発送も「EU 外発」として対象になる。

対象外

EU 域内の発送

EU 内から EU 内への発送(intra-EU)には影響しない。

自ストアが「EU 外発 → EU 着」に該当するかは、実際の発送元と顧客の所在で判断する。詳細は Shopify ヘルプセンターを参照。

42つのプロダクトでの対応の違い

どちらのプロダクトを使っていても €3 はチェックアウトに反映される。ただし「誰が納付するか」が異なる。

項目Shopify Managed Markets輸入関税・税額計算
€3 の扱い チェックアウトで計算・表示・徴収 関税額に €3 を含めて計算・表示
顧客からの徴収 自動 チェックアウトで完結 他の関税とあわせて顧客から徴収
納付(remit) Global-e が記録上の販売者(merchant of record)として仕向国へ納付 記載なし 徴収はするが納付主体の明示なし
金額の保証 保証あり 表示額から後で増えない(マーチャント・顧客とも追加負担なし) 記載なし
Managed Markets はチェックアウト表示額が「保証」される ため、着荷時に顧客へ追加請求が飛ぶ(=配送トラブル・返品)リスクを避けられる。

5料金の内訳(€3 は VAT とは別)

この €3 は EU 規則に沿って、VAT や各国のハンドリング手数料に「加算して」 課される。既存の税・手数料を置き換えるものではない。

商品代金 + VAT + 各国ハンドリング + €3 関税

6マーチャントがやること(実質ゼロ)

1

対象プロダクトを使っているか確認

Managed Markets か 輸入関税・税額計算のいずれかを利用していれば対象。

2

設定変更は不要

7/1 以降、€3 は自動でチェックアウトに反映される。手動対応は無し。

3

表示・請求を目視確認

越境注文で €3 が正しく乗るか、実注文または注文プレビューで一度確認しておくと安心。

Shopify が計算・表示・徴収を肩代わりするので、マーチャント側の実装・設定作業は基本的に発生しない。

7技術者が押さえるべき5つのポイント

€3

1. 課金単位は「分類の種類数」

商品点数でも金額でもなく、ユニークな tariff line 数 × €3。多品目のバンドル・ギフトセットは €3 が積み上がる。HS コード付与の精度が金額に直結する。

2. €3 は加算、既存税は不変

VAT・各国ハンドリング手数料はそのまま。€3 はそれらに上乗せされる別建て項目。表示・帳票で内訳を分けて扱えるようにしておく。

3. MM は金額保証 = 事後請求なし

Managed Markets はチェックアウト表示額が保証され、Global-e が merchant of record として納付。着荷時の追加請求による CS 問い合わせ・返品を減らせる。

UK→EU

4. UK 発は「EU 外発」として対象

UK 拠点から EU へ送るストアも課税対象。intra-EU(EU 内 → EU 内)は対象外。発送元ロケーション設計が判定の分かれ目。

API ?

5. API / Webhook 仕様の言及は記載なし

本発表はプロダクトの自動対応の告知のみで、Admin API や Webhook 上での €3 の表現・取得方法は明示されていない。注文データから €3 を集計・会計連携したい場合は、実注文でどの税・料金フィールドに乗るかをサンドボックスで検証すること。

8業務に活かせる3つのユースケース

USE CASE 1

越境 EC の「着荷時トラブル」をチェックアウト保証で潰す

課題
EU 顧客への発送で、着荷時に想定外の関税を請求され受取拒否・返品・CS 問い合わせが発生している。7/1 からは €3 が加わり、免税前提の購入体験がさらに崩れる。
打ち手
Managed Markets を採用し、€3 を含む関税をチェックアウトで確定・保証。顧客は購入時に総額を把握でき、後追い請求が発生しない。
効果
受取拒否・返送コスト・問い合わせ工数の削減。越境 CVR と顧客満足の維持。
技術メモ
金額保証は Global-e が merchant of record として納付する前提。DDP 相当の体験を実装ゼロで確保できる。
HS HS HS
USE CASE 2

商品マスタの HS コード整備で「余分な €3」を防ぐ

課題
€3 は tariff line(分類)ごとに課される。分類が過剰に分かれたり誤付与されると、1 小包の関税が想定より膨らむ。
打ち手
越境対象 SKU の HS コード/関税分類を棚卸しし、正確に付与。バンドル・ギフトセットは分類の種類数を意識して構成を見直す。
効果
過大課金の抑止、価格表示の正確化、顧客への説明可能性の向上。
技術メモ
分類数がそのまま €3 × N になるため、多品目セット商品の設計時に「分類の重複度」を KPI として持つと効く。
商品 VAT 手数料 €3 関税
USE CASE 3

€3 を会計・原価計算に正しく取り込む

課題
€3 は VAT・ハンドリング手数料とは別建ての新項目。集計基盤で内訳を分けないと、越境注文の実効コストや税務処理を誤る。
打ち手
注文データ上で €3 がどの税・料金フィールドに乗るかを検証し、BI/会計連携でこの新項目を独立して集計できるようマッピングを追加。
効果
越境の実効利益の正確な把握、税務・監査対応の簡素化。
技術メモ
API/Webhook でのフィールド仕様は本発表に記載なし。実注文で確認してからマッピングを固めること。

9提案で使える1行サマリ

「2026/7/1 から EU の €150 未満免税が廃止され、関税分類 1 行あたり €3 が課される。
Shopify Managed Markets / 輸入関税・税額計算なら 設定変更ゼロで自動対応
Managed Markets はチェックアウト表示額を保証し着荷時の追加請求を防ぐ。」