Managed Markets / 仕様変更Removed

Managed Markets が
DDU(着払い関税)のサポートを終了

2026 年 8 月 24 日以降、Managed Markets が DDP に対応している国・地域では DDU が使えなくなる。関税・税金は「配送時に配送業者へ」ではなく「チェックアウトで先払い」に一本化される。着払いを続けたいストアは、その日までに Managed Markets を OFF にする必要がある。

このページの構成
  1. 30秒で理解 : 何が終了するのか
  2. 図解 : DDU と DDP でお金の流れがどう変わるか
  3. タイムライン
  4. 影響を受けるマーケット
  5. マーチャントが取るべき行動(分岐は 2 つだけ)
  6. 記事に「記載がない」こと
  7. 技術者が押さえるべき5つのポイント
  8. 業務に活かせる3つのユースケース
  9. 提案で使える1行サマリ

130秒で理解 : 何が終了するのか

2026 年 8 月 24 日、Shopify Managed Markets は DDP をサポートしているすべての国・地域DDU(Delivered Duty Unpaid / 関税・税金を顧客が受け取り時に支払う方式)のサポートを終了する。
DDU を使っている(あるいは継承している)マーケットは、Managed Markets が DDP に対応している範囲で 自動的に DDP へ移行する。

終了するもの

Managed Markets 上の DDU。ただし「DDP に対応している国・地域において」という限定つき。

置き換わるもの

DDP(関税・税金をチェックアウトで徴収)に自動で切り替わる。マーチャント側の移行作業は不要。

顧客体験の変化

顧客は関税・税金を チェックアウトで支払う。配送業者や税関への支払いは発生しなくなる。

用語DDU(Delivered Duty Unpaid)= 関税・輸入税を 受け取り側(顧客) が配達時に支払う方式。 DDP(Delivered Duty Paid)= 関税・輸入税を あらかじめ購入時に 支払い済みにする方式。
記事では「チェックアウトで関税・税金を徴収することで、配達時の想定外の出費を避けられ、越境の買い物がより予測しやすくなる」ことが変更の狙いとして説明されている。

2図解 : DDU と DDP でお金の流れがどう変わるか

これまで : DDU 海外の顧客 商品代金のみ チェックアウト 関税は含まれない 配送・通関 配送業者 / 税関 追加請求 受け取り時に関税を支払う 想定外の出費が発生しうる = 予測しにくい買い物体験 8/24 以降 : DDP 海外の顧客 代金+関税・税金 チェックアウト ここで全額を徴収 配送・通関 支払い済みで通過 追加請求なしで受け取り 配達時の支払いは発生しない = 予測しやすい買い物体験
お金の総額が変わるのではなく 「いつ・誰に払うか」が前倒しになる のが本質。カート放棄率とサポート問い合わせ数の両方に効く変更。

3タイムライン

2026-08-11 Changelog で告知 2026-08-24 DDU サポート終了 DDP へ自動移行 対応を判断する期間 着払い継続なら OFF にする 以降 DDP のみで運用
猶予は 告知(8/11)から実施(8/24)まで約 2 週間。対応が必要なストアの判断・社内合意・顧客告知をこの期間に収める必要がある。

4影響を受けるマーケット

マーケットの状態8/24 以降どうなるかマーチャントの作業
DDU を明示的に設定している
かつ Managed Markets が DDP 対応の国・地域
自動 DDP へ移行。顧客はチェックアウトで関税・税金を支払う 不要(現状維持でよければ)
DDU を継承している
上位設定からの継承(inherit)
自動 同上。明示設定と同じ扱い 不要(現状維持でよければ)
すでに DDP 変化なし 不要
Managed Markets が DDP 非対応の国・地域 記載なし 記事は「DDP をサポートしている国・地域すべてで DDU を終了」としか述べていない ヘルプセンターで要確認
着払い(DDU)を続けたい 要対応 何もしなければ DDP に切り替わる 8/24 までに Managed Markets を OFF

5マーチャントが取るべき行動(分岐は 2 つだけ)

パターン A

チェックアウトでの前払い(DDP)で問題ない

何もしなくてよい。8/24 に自動で DDP へ切り替わる。記事の表現でも「Otherwise, no action is needed」と明記されている。

パターン B

顧客に配達時払いを続けさせたい

8/24 より前に Shopify Managed Markets を OFF にする。それ以外の回避手段は記事に記載なし(Managed Markets を使ったまま DDU を残す選択肢は示されていない)。

1

マーケットの関税設定を棚卸し

DDU を明示設定 or 継承しているマーケットを洗い出す。

2

価格表示・LP・FAQ を確認

「関税は着払い」と書いている文言が残っていないか点検。

3

方針を確定(A か B)

B を選ぶ場合のみ 8/24 までに Managed Markets を OFF。

6記事に「記載がない」こと

推測を避けるため、元記事に書かれていない項目をそのまま明示する。導入判断ではヘルプセンター側の確認が必要。

記載なし

対象国・地域の具体名

「DDP をサポートするすべての国・地域」とだけ書かれ、リストは示されていない。

記載なし

手数料・料率への影響

DDP 化に伴う追加手数料や関税計算の料率については言及なし。

記載なし

既存注文・輸送中の荷物の扱い

8/24 をまたぐ注文がどちらの方式になるかは明示されていない。

記載なし

API / Webhook / GraphQL の変更

Admin API のフィールドやマーケット設定 API への影響は触れられていない。

記載なし

返品・キャンセル時の関税返金

前払いした関税・税金の返金可否・フローの説明はない。

記載なし

Managed Markets OFF 後の代替

OFF にした場合の他の越境配送・関税徴収手段については述べられていない。

記事は「Managed Markets の詳細は Shopify ヘルプセンターを参照」とだけ案内している。具体的な URL は本文中に示されていない。

7技術者が押さえるべき5つのポイント

1. 「継承(inherit)」も対象

DDU を明示設定したマーケットだけでなく、上位から DDU を継承しているマーケットも自動移行の対象。設定画面上で「明示的に DDU にした覚えがない」マーケットも影響を受けるため、棚卸しは継承値まで見る必要がある。

TOTAL

2. チェックアウト合計額が上がる

DDP では関税・税金がチェックアウト時に加算される。合計額を前提にした計算(送料無料しきい値、クーポン下限、GA4 の purchase value、LTV 集計)にズレが出るため、8/24 前後の数値は連続性を疑って見る。

3. 唯一の回避策は「機能ごと OFF」

DDU を続ける手段として記事が示すのは Managed Markets 自体を無効化する ことだけ。部分的に DDU を残すオプションは記載なし。= 粒度の細かい回避はできない前提で設計判断する。

API ?

4. API 影響は自前で検証が必要

記事の分類は Removed / Admin のみで、Admin API・Webhook ペイロードへの影響は記載なし。注文の税・関税ラインを外部システム(ERP/会計/WMS)に連携している場合は、移行後のペイロードを実データで確認する

5. 「変更なし」でも顧客コミュニケーションは変わる

パターン A(何もしない)を選んでも、顧客から見える体験は 8/24 に変わる。「関税は到着時にお支払いください」と書かれた商品ページ・FAQ・サンキューメール・配送ポリシーが残っていると矛盾する。コードを変えない対応でも、テキスト資産の改修タスクは発生すると見積もる。

8業務に活かせる3つのユースケース

市場 関税
USE CASE 1

越境ストアの「DDU 棚卸しシート」を 8/24 までに作る

課題
マーケットが 10 以上ある越境ストアで、どのマーケットが DDU(明示 or 継承)なのか誰も把握していない。2 週間しか猶予がない。
打ち手
Markets 設定を全マーケット分エクスポートし「関税方式(DDU/DDP/継承)× Managed Markets 有効/無効 × 8/24 後の想定挙動」の 1 枚表を作成。パターン A / B の判断を表の上でクライアントと合意する。
効果
「気づいたら顧客の支払い方法が変わっていた」事故を防ぐ。合意記録がそのまま作業指示書になる。
技術メモ
継承しているマーケットも自動移行の対象。継承値を実効値に解決してから表に落とすこと。DDP 非対応地域の扱いは記事に記載がないため、ヘルプセンターで別途確認する列を設ける。
USE CASE 2

「関税は到着時にお支払い」文言の一斉洗い替え

課題
設定は自動移行で済むが、商品ページ・配送ポリシー・FAQ・注文確認メール・海外向け LP に「関税・輸入税はお客様のご負担(着払い)」という記述が散在している。放置すると顧客に矛盾した案内を出し続けることになる。
打ち手
テーマ・メタフィールド・通知テンプレート・アプリ内テキストを横断で grep し、該当文言を「チェックアウトで関税・税金を含めてお支払いいただきます」に差し替える。8/24 に合わせて公開。
効果
カスタマーサポートへの「関税を二重に請求された?」問い合わせを未然に防ぐ。前払い済みであることを明示できれば、越境カートの安心感が上がる。
技術メモ
変更対象は設定ではなくコンテンツ資産なので、テーマのバージョン管理と通知テンプレートの両方をレビュー対象に含める。日本語・英語など多言語ストアではロケールごとに漏れが出やすい。
8/24
USE CASE 3

DDP 化を「越境 CVR 改善の自然実験」として計測する

課題
越境の配送・関税まわりの施策は効果測定が難しく、社内で予算がつかない。DDP 化のインパクトを定量で示したい。
打ち手
8/24 を境に、対象マーケットの「チェックアウト到達→完了率」「平均注文額」「配送関連の問い合わせ件数」「関税起因の受取拒否・返品率」を前後比較する。すでに DDP だったマーケットを対照群として並べる。
効果
実装ゼロで「前払い化が越境体験にどう効くか」の一次データが手に入る。今後の越境施策(現地通貨表示、現地決済追加など)の提案根拠に転用できる。
技術メモ
DDP では合計額に関税・税金が乗るため、AOV は「値上げ」ではなく内訳変化。税・関税を除いた商品小計ベースの指標も併せて取ること。季節要因を吸収するため前後 4 週間程度を推奨。返金時の関税の扱いは記事に記載なしなので、返品率の解釈には注意。

9提案で使える1行サマリ

「2026年8月24日、Managed Markets の DDU(関税着払い)が終了し、DDP 対応地域は自動で「チェックアウト前払い」に切り替わる
前払いでよければ作業ゼロ。着払いを続けたいなら 8/24 までに Managed Markets を OFF にする以外に手はない。
設定変更が不要なストアでも、『関税は到着時にお支払い』と書いた文言の洗い替えは必ず発生する。