Developer / Checkout MCP・Cart MCP / UCP 2026-08-25

AI エージェント経由の購入でも
「メール・SMS の同意」をショップに届けられる

Checkout MCP と Cart MCP が UCP の buyer consent 拡張(dev.ucp.shopping.buyer_consent)に対応。購入者はショップ本体のチェックアウトと同じプライバシー・マーケティングの選択をエージェント内で行え、その選択はカート・チェックアウト・注文と一緒にショップへ渡る。

このページの構成
  1. そもそも何が変わるのか(30秒で理解)
  2. 仕組み図解 : ディスカバリーから注文までの流れ
  3. Shopify ストアが提示する同意の目的(purpose)
  4. 同意を送らなかったとき/連絡先が足りないとき
  5. 影響範囲 : 対象になる連携/ならない連携
  6. 対応手順(4ステップ)
  7. 技術者が押さえるべき5つのポイント
  8. 業務に活かせる3つのユースケース
  9. 提案で使える1行サマリ

1そもそも何が変わるのか

UCP 2026-08-25 から、Checkout MCP と Cart MCP が UCP buyer consent 拡張(dev.ucp.shopping.buyer_consent)に対応した。
購入者はエージェントの中で、ショップ本体のチェックアウトと同じプライバシー・マーケティングの選択(メールや SMS のオプトインなど)を行える。その選択はカート・チェックアウト・注文と一緒にショップへ届く。
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拡張を宣言しない場合

レスポンスに buyer.consent は含まれない。この拡張をネゴシエートしない連携や、それより前の UCP バージョンを使う連携は影響を受けない。

拡張をネゴシエートした場合

レスポンスに buyer.consent が入り、ショップが対応する同意の目的ごとに「現在の状態・説明・ポリシーへのリンク」が返る。エージェントは購入者の選択をショップへ送り返せる。

2仕組み図解 : ディスカバリーから注文までの流れ

① ディスカバリー /.well-known/ucp に buyer_consent が 掲載される ストアフロント側 ② ネゴシエート エージェントプロファイルで 拡張を宣言 (version 2026-08-25) エージェント側 ③ buyer.consent を受信 目的(purpose) 現在の状態 説明文 ポリシーへのリンク Checkout / Cart MCP のレスポンス ④ 購入者の選択を送信 create / update / complete (カート・チェックアウト) source: "platform" 本当に選んだものだけ ショップは同意をカート・チェックアウト・注文と一緒に受け取る
この拡張は カートとチェックアウトの両方 に適用される。ストアフロントはディスカバリープロファイル(/.well-known/ucp)に dev.ucp.shopping.buyer_consent を掲載するようになった。

3Shopify ストアが提示する同意の目的(purpose)

Shopify のストアフロントは、少なくとも次の目的を提示する。

分析
dev.ucp.consent.analytics
嗜好・設定
dev.ucp.consent.preferences
販売・共有
dev.ucp.consent.sale_or_sharing
マーケティング
dev.ucp.consent.marketing
email / sms セグメント
「少なくとも」この 4 つ、という書き方。ショップごとに対応する目的は buyer.consent に列挙されるので、固定リストでハードコードせずレスポンスから描画するのが前提。状態の取りうる値や JSON の詳細なスキーマは本記事には記載なし(UCP buyer consent 仕様を参照)。

4同意を送らなかったとき/連絡先が足りないとき

状況Shopify の挙動
購入者の選択を送った 反映 選択がカート・チェックアウト・注文と一緒にショップへ届く
同意を送らなかった 既定値 購入者の国に対するショップのデフォルト設定を適用
購入者の国が不明 オプトアウト 同意はオプトアウトが既定
必要な連絡先が無い
例 : 電話番号なしで SMS オプトイン
警告 レスポンスに missing_consent_data 警告が入り、不足情報を提供するまでチェックアウトを完了できない
SMS にオプトイン 電話番号なし missing_consent_data 完了がブロックされる 電話番号を聞く 購入者から取得 リトライ 完了できる 警告を受けたら不足している連絡先を集めて再試行する

5影響範囲 : 対象になる連携/ならない連携

影響あり

UCP 2026-08-25 + 拡張をネゴシエート

Checkout MCP または Cart MCP を UCP 2026-08-25 で使い、dev.ucp.shopping.buyer_consent 拡張をネゴシエートしているプラットフォーム・エージェント。

影響なし

拡張を宣言しない/旧バージョン

この拡張を宣言しない連携、またはそれより前の UCP バージョンをネゴシエートしている連携。

オプトイン型の変更。既存の連携が勝手に壊れることはなく、対応したいタイミングで拡張を宣言すればよい。

6対応手順(4ステップ)

1

拡張を宣言

エージェントプロファイルで dev.ucp.shopping.buyer_consent をバージョン 2026-08-25 で宣言。

2

同意の選択肢を表示

カート/チェックアウト描画時に、buyer.consent のショップの説明文とポリシーリンクで各選択肢を見せる。

3

選択を送り返す

create / update / complete で送信。source: "platform" は購入者がフロー内で実際に選んだものだけに付ける。

4

警告に対処

missing_consent_data を受けたら必要な連絡先を購入者から集めてリトライ。

7技術者が押さえるべき5つのポイント

08-25

1. バージョン × 拡張の二重条件

UCP 2026-08-25 であること、かつ拡張をネゴシエートしていること。片方だけでは buyer.consent は出てこない。ディスカバリー(/.well-known/ucp)で掲載有無も確認できる。

2. 文言・リンクはショップのものを使う

各目的の説明文とポリシーリンクは buyer.consent にショップ固有のものが入る。エージェント側で独自の同意文言を書かず、そのまま描画するのが指示されている使い方。

source

3. source: "platform" の扱いが肝

購入者が自分のフロー内で実際に選んだものだけに付ける。既定値を代理で埋めて送るような使い方は避けるべき、という明示的な指示。

4. 地域デフォルトは Shopify 側が持つ

送らなければ購入者の国に応じたショップの既定値、国が不明ならオプトアウト。地域別の既定値ロジックをエージェント側で実装しなくてよい。

5. missing_consent_data は完了ブロッカー

SMS オプトインで電話番号が無い等、同意に必要な連絡先が欠けると警告が返り、チェックアウトを完了できない。complete 前に警告をチェックし、連絡先の入力フォームへ戻す UI 分岐を用意しておくこと。警告の詳細なペイロード構造は本記事には記載なし。

8業務に活かせる3つのユースケース

USE CASE 1

エージェント経由の購入者も「メルマガ・SMS リスト」に乗せる

課題
AI エージェント経由で売れた注文には、ショップのチェックアウトで取れていたメール/SMS のオプトインが乗らず、リピート施策の対象リストが育たない。
打ち手
エージェント側で拡張を宣言し、dev.ucp.consent.marketing の email / sms をショップの説明文付きで提示、購入者の選択を送り返す。
効果
チャネルが変わってもショップのチェックアウトと同じ同意選択ができ、その選択がカート・チェックアウト・注文と一緒にショップへ届く。
技術メモ
SMS を選んだのに電話番号が無いと missing_consent_data で完了不可。電話番号の入力ステップを SMS 選択と同じ画面に置いておくと手戻りが減る。
USE CASE 2

多国展開するエージェントで「国別の同意既定値」ロジックを捨てる

課題
複数の国の購入者を相手にするエージェントで、国ごとの同意の既定値を自前で持つと保守が重い。
打ち手
購入者が明示的に選ばなかった項目は送らず、Shopify にショップの国別デフォルトを適用させる。国が不明な場合はオプトアウトになる前提で設計。
効果
地域別デフォルトのカスタムロジックを削減でき、マーチャント側の同意・コミュニケーション要件にも沿いやすい(記事の「Why this matters」より)。
技術メモ
購入者の国が判定できる情報を早めに渡せるとデフォルト適用が効く。国不明=オプトアウトなので、意図せずマーケ同意が落ちるケースをテストで確認しておく。
USE CASE 3

エージェントコマース対応のプライバシー監査・受け入れテスト

課題
エージェント経由の購入で、どの同意がどの経路で記録されたかを説明できないと、マーチャントのプライバシーレビューが通らない。
打ち手
「ショップの説明文・ポリシーリンクをそのまま表示」「source: "platform" は実際の選択のみ」「警告時はリトライ」の 3 点をテストケース化して受け入れ基準にする。
効果
購入者の明示的な選択とショップ既定値の適用が区別された状態で、同意がショップに届くことを確認できる。
技術メモ
4 つの目的(analytics / preferences / sale_or_sharing / marketing)ごとに「送った/送らない/国不明」の組み合わせを確認。ショップ管理画面側での同意の見え方は本記事には記載なし。

9提案で使える1行サマリ

「AI エージェント経由の購入でも、ショップのチェックアウトと同じ同意(メール・SMS・分析・共有)を取得してショップへ届けられる。
UCP 2026-08-25 で拡張を宣言するだけのオプトイン、国別既定値は Shopify 任せ。
守るべきは「実際の選択だけ送る」と「連絡先不足の警告に対処する」の 2 点。」